上製本のサイズ「B6判」と「四六判」
2019/02/01
本にはいろいろなサイズ(判型)があります。
文庫サイズ、新書サイズ、単行本サイズ、写真集や図鑑などのサイズ・・・。
文庫本のサイズは「A6判」です。
一般的な単行本のサイズは「B6判」です。
住民票など身近な書類のサイズはA4判、学校で使うノートはほぼB5判です。
A判は国際規格で、パソコンの普及とともに日本でも一般的になりました。「A0ゼロ判」が841×1189mm、これを半分に切ったら「A1判」、さらに半分が「A2判」、さらに半分が「A3判」・・・となっていきます。
B判は日本独自の規格で、美濃和紙のサイズが由来です。美濃和紙は江戸時代、公用紙として使われ、また、障子紙の規格でもありますので、日本では美濃判を基準にした紙のサイズが定着しています。「B0判」が1030×1456mm、A判と同じく半分に切っていくごとに「B1」「B2」「B3」・・・となります。
A判もB判も、数字が大きくなるごとに小さくなっていきます。
本のサイズは、表紙ではなく、本文の紙のサイズのことを表します。
一般的な単行本(上製本)はB6判が多く、それにによく似たサイズで、「四六判」というものもあります。
四六判は、明治時代にイギリスから輸入された洋紙「クラウン判」を4×8で断裁するとほぼ四寸×六寸になることからこう呼ばれるようになりました。美濃和紙を基準にしたサイズであるB6判に近いため、とても人気があります。
書店に並んでいる上製本の主流は、B6判または四六判です。
ダブルの上製本の標準サイズはB6判です。
印刷技術や洋紙の使用など、明治以降に入ってきた西洋の技術が現在の「本」を作っているように見えますが、実はサイズに和紙の基準が脈々と受け継がれているというのは、興味深いことですね。