よく耳にする「ヒョーイチ」ってなんだろう
2019/09/01
本を作っていると、「ヒョーイチ」「ヒョーニ」「ヒョーサン」「ヒョーヨン」という言葉を耳にすることがあると思います。
「ヒョーゴ」はありません。4までです。
これは、「表1」「表2」「表3」「表4」のことです。
表1とは、オモテ表紙のこと。本の顔となる部分ですね。そのオモテ表紙のウラを、表2といいます。
表4とは、ウラ表紙のことを指します。ウラ表紙のウラを表3といいます。
表1 ←オモテ表紙
表2 ←オモテ表紙ウラ
見返し
扉
口絵
目次
本文
奥付
見返し
表3 ←ウラ表紙ウラ
表4 ←ウラ表紙
カバーを印刷する時、表2にかぶさる部分は「表1そで」「表1折り返し」などと呼びます。
表3にかぶさるそでは「表4そで」「表4折り返し」などです。
パンフレットや雑誌などは別として、通常、上製本では、表2と表3には何も印刷しません。同じく、見返しにも何も印刷しないことが一般的なので、読者は表紙をめくるとまず、つかのま、何もない空間を味わうことになります。
そのため、表2・表3と見返しは、色や紙質をそろえて統一感を出します。
表1に掲載する画像の色や、本のイメージに合わせた色を選ぶことが多いですね。
表2や表3、そこに隣接する見返しに蔵書印を押す人もあります。押した瞬間、「何もないページ」が「自分だけのページ」に変わるというのもときめきますね。
一方、本の内容を理解する助けになる地図や絵画などの画像を、見開きで印刷する場合もあります。読みながら何度も見ることを考えると、めくりやすい表2と見返しに印刷してあると便利ですね。
表1(オモテ表紙)や表2(ウラ表紙)はじっくり考えて作る方が多いようですが、お気に入りの本の表2や表3もあらためてよく見てみると、何か発見があるかもしれませんよ。