「改頁」と「改丁」
2019/11/01
本を作る時、「章が変わるところは、改頁にしますか、改丁にしますか」と聞かれることがあります。改頁(かいぺーじ)とは、文字通り、次のページから新しい章を始めることです。新しい章は、右側のページから始まることもあり、左側のページから始まることもあります。
改丁(かいちょう)の「丁」とは、一枚の紙のことを指します。改丁とは、新しい章を新しい紙で始めるということです。すなわち、一般的な縦書き・右綴じの本の場合、見開きの左側から新しい章が始まります。こちらのページ番号は必ず奇数ですので、改丁すると、新しい章は奇数ページから始まることになります。もし、前の章が左側のページで終わった場合、次のページ、すなわち右側の偶数ページは空白にします。
縦書き・右綴じの本を開いた時、右側のページは、綴じられている中心部分に向かって丸くなります。読み進めるうちに、だんだん読みにくくなってきますので、ページを持つ手に力を入れて軽く引っ張ったり、持つ場所を変えたり、首を曲げて視点を変えたりしなくてはなりません。対して、左側のページは安定していて読みやすいので、こちらをスタートのページにしたほうが、読者にも親切というものですね。
図や写真と、その解説をセットにした本などの場合は、改丁よりも改頁にして、見開きでまとめて情報が飛び込んでくるようにしたほうが良い場合も、もちろんあります。
ちなみに、横書き・左綴じの本の場合、上述のことがすべて逆になります。右側が奇数ページで、改丁の場合は新章は右側から始まります。