日本最初の印刷物は「ミリオンセラー」

日本最初の印刷物は「ミリオンセラー」

日本最初の印刷物は「ミリオンセラー」

2018/04/10

 

 

現存する日本最古の印刷物は、西暦770年に刊行された「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとう だらに)」です。
ちなみに、世界でも最古です。よく残っていたものですね。
制作年代がはっきり記録に残っているので、世界最古と認定されています。

 

時は奈良時代末期の758年。
史上6人目の女性天皇、孝謙天皇(在749-758年)は退位して上皇となりましたが、764年の藤原仲麻呂の乱をきっかけに皇位に復活し、称徳天皇(在764-770年)と称されるようになりました。

 

乱を経験した称徳天皇は、国家の安泰を願い、三重塔のミニチュアを大量につくり、法隆寺や東大寺、薬師寺、興福寺などの「十大寺」に奉納するよう、命を下します。
木製の「ミニ三重塔」はなんと100万個作られました。
そのため、「百万塔」と呼ばれています。

 

この100万個のミニ三重塔の中には、「陀羅尼(だらに)」という経文が納められることになっておりました。
塔が100万個ですから、経文も100万部必要です。
この100万部の経文が、世界最古の印刷物なのです。

 

百万塔をつくった人々にほうびが渡されたのが770年4月という記録が残っているので、この時までには全て完成していたことになります。
もちろん、経文の印刷もこの時までに終わっていたわけで、それで正確な制作年が分かるのですね。

 

印刷の方法は、木版なのか銅版なのか、正確なことは分かっていません。
木版とする説が有力ではありますが、100万部も刷るわけですから、木版だったら途中で摩耗してしまうので、銅版説も捨てがたいですね。
まだまだ謎が多い「百万塔陀羅尼」ですが、世界最古にして100万部とは、なんともスケールの大きなお話です。

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