表紙と本文の間の紙「見返し」は大切なアプローチ

表紙と本文の間の紙「見返し」は大切なアプローチ

表紙と本文の間の紙「見返し」は大切なアプローチ

2018/06/01

 

お手元のハードカバーの本をご覧ください。

 

1.まず表紙があります。表紙はカバーで覆われています。さらに帯がついている本も多いですね。
2.表紙をめくると、厚く、色のついた紙があります。これを「見返し」と言います。
3.見返しをめくると、本の題名や著者が印刷されたページがあります。これを「扉」と言います。
4.扉をめくると、序文または目次があります。

 

大正末期から昭和にかけて活躍した我が国のブックデザインの先駆者で、『本の美術』などの著作も残した恩地孝四郎(1891-1955)は、本を家屋に例えています。
すなわち、
1.の表紙は門。
2.の見返しは玄関までのアプローチの道。
3.の扉が玄関。
4.の目次は玄関ホール。
そして家の中に入っていくと、書籍の本文、つまり客間や茶の間があるという次第。

 

装丁家として、来客(読者)を家の中へといざなう門から玄関までの過程を、魅力的にデザインするために、どんなふうに工夫を凝らしたのか、垣間見えますね。

 

家の印象を決めるのは、門や玄関はもちろんですが、アプローチも大切です。
シンプルでソリッドな印象にまとめている家、季節の花々を植えて華やかにしている家、キャラクターの置物を置いて可愛らしくしている家など、そこに住む人の趣味があらわれる部分でもあります。
タイルや色石を敷き詰める場合は、家の外壁と色をそろえたり、外壁と違う色でもハーモニーが生まれる色にしたりします。

 

装丁では、2.の見返しの紙を決める際、書籍の内容からイメージカラーを考えたり、表紙やカバーや帯の色との組み合わせを考えたりなど、知恵と工夫がこらされています。

 

あなたのお気に入りの本は、どんな見返しですか?
きっと、本文のイメージにぴったりでしょう。
あなたが本を作るとしたら、どんな本にしますか?
そして、門やアプローチはどんなふうにデザインしましょうか。

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