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意外と知らない? 「。」「、」の打ち方

コラム用(画像巻き込みあり)

意外と知らない? 「。」「、」の打ち方

2022/08/30

文章を書いていて、句読点(句点「。」・読点「、」)を打つかどうか、迷ったことはありませんか。 普通の文章なら難なく打てるのに、会話文や引用文、心の中の言葉を書くときの句読点のルールは、学校で習ったような習わなかったような・・・? 文章を書いていて、句読点(句点「。」・読点「、」)を打つかどうか、迷ったことはありませんか。
普通の文章なら難なく打てるのに、会話文や引用文、心の中の言葉を書くときの句読点のルールは、学校で習ったような習わなかったような・・・?

一般的に浸透しているルール

会話文:前後の文章のつながりを見る

まず、「朝日新聞用語の手引き」(朝日新聞出版)などで紹介されている句読点の使い方を見てみましょう。 「 」や( )でくくった言葉や文章の場合、その前後の文章のつながりによって、「。」を打つかどうか決まります。 【例】  病床の母は眼を細めて、(まぶしいわ)と言いたげだった。 「病床の母は眼を細めて、言いたげだった」という文章(地の文)の中に(まぶしいわ)が挟まっているので、(まぶしいわ。)とはしません。セリフの前後で改行する場合も同様です。 【例】  病床の母は眼を細めて、 (まぶしいわ)  と言いたげだった。 一方、地の文が「 」の前後で切れている場合は、「 」のあとに「。」を打ちます。 【例】  このとき一緒にいた友人たちは口をそろえてこう言う。「あんなに大きな流れ星は初めて見た」。七夕の夜に起きたすばらしい天体ショーだった。 段落の最後に「 」や( )が来る場合は、基本的に「。」は打ちません。 【例】 「そんな人もいたね」と母は寂しげに言った。「もう昔のことだから、なんとも思っていないけどね」 【例】  こうしてこの夏の騒動は落着した。(次の夏休みにまたマコちゃんが事件を起こすのは、別の話)

まず、「朝日新聞用語の手引き」(朝日新聞出版)などで紹介されている句読点の使い方を見てみましょう。

「 」や( )でくくった言葉や文章の場合、その前後の文章のつながりによって、「。」を打つかどうか決まります。
【例】
 病床の母は眼を細めて、(まぶしいわ)と言いたげだった。
「病床の母は眼を細めて、言いたげだった」という文章(地の文)の中に(まぶしいわ)が挟まっているので、(まぶしいわ。)とはしません。セリフの前後で改行する場合も同様です。
【例】
 病床の母は眼を細めて、
(まぶしいわ)
 と言いたげだった。

一方、地の文が「 」の前後で切れている場合は、「 」のあとに「。」を打ちます。
【例】
 このとき一緒にいた友人たちは口をそろえてこう言う。「あんなに大きな流れ星は初めて見た」。七夕の夜に起きたすばらしい天体ショーだった。

段落の最後に「 」や( )が来る場合は、基本的に「。」は打ちません。
【例】
「そんな人もいたね」と母は寂しげに言った。「もう昔のことだから、なんとも思っていないけどね」
【例】
 こうしてこの夏の騒動は落着した。(次の夏休みにまたマコちゃんが事件を起こすのは、別の話)
 

 

段落最後の注釈:3通りのルール 

段落の最後に注釈として( )をつけるときは、3通りあります。 【例1】 一文のみにつける注釈は、文章の一部にします。文章に続けて( )を書き、「。」で閉じます。このとき、「。」を打つ位置に注意しましょう。 ○一年365日だから、文字通り年間365回通ったことになる(1980年はうるう年なので366回)。しかし私のこの記録は1983年に途絶えた。 ×一年365日だから、文字通り年間365回通ったことになる。(1980年はうるう年なので366回)しかし私のこの記録は1983年に途絶えた。 【例2】 文章群全体の注釈の場合は、「。」で閉じたあと、( )で注釈をつけ、「。」はつけません。最後の一文の一部にしてしまうと、その文章だけの注釈のように見えてしまうからです。 ○この日の豪雨はすさまじく、我が県内の観測地点のうち、A市とB市で観測史上最大の10分間最大降水量を記録した。C市でも2018年8月19日に次いで2番目だったという。(気象庁発表による) ×この日の豪雨はすさまじく、我が県内の観測地点のうち、A市とB市で観測史上最大の10分間最大降水量を記録した。C市でも2018年8月19日に次いで2番目だったという(気象庁発表による)。  →この場合、「C市でも」の文章のみが気象庁発表に基づくように読めてしまいます 【例3】 慣例的に「。」をつけない場合もあります ○参列者は以下の通り。(敬称略) ○朝はクロワッサン1個とりんご8分の1。昼はサラダと味噌汁と焼きおにぎり1個。夜はおしんこといなりずし1個。体温37.8度(8月7日)

段落の最後に注釈として( )をつけるときは、3通りあります。

【例1】 一文のみにつける注釈は、文章の一部にします。文章に続けて( )を書き、「。」で閉じます。このとき、「。」を打つ位置に注意しましょう。

○一年365日だから、文字通り年間365回通ったことになる(1980年はうるう年なので366回)。しかし私のこの記録は1983年に途絶えた。
×一年365日だから、文字通り年間365回通ったことになる。(1980年はうるう年なので366回)しかし私のこの記録は1983年に途絶えた。


【例2】 文章群全体の注釈の場合は、「。」で閉じたあと、( )で注釈をつけ、「。」はつけません。最後の一文の一部にしてしまうと、その文章だけの注釈のように見えてしまうからです。

○この日の豪雨はすさまじく、我が県内の観測地点のうち、A市とB市で観測史上最大の10分間最大降水量を記録した。C市でも2018年8月19日に次いで2番目だったという。(気象庁発表による)
×この日の豪雨はすさまじく、我が県内の観測地点のうち、A市とB市で観測史上最大の10分間最大降水量を記録した。C市でも2018年8月19日に次いで2番目だったという(気象庁発表による)。
 →この場合、「C市でも」の文章のみが気象庁発表に基づくように読めてしまいます

【例3】 慣例的に「。」をつけない場合もあります

○参列者は以下の通り。(敬称略)
○朝はクロワッサン1個とりんご8分の1。昼はサラダと味噌汁と焼きおにぎり1個。夜はおしんこといなりずし1個。体温37.8度(8月7日)
 

 

記号も文学表現のひとつとして

個性的な使い方をする作家も

 以上は、大手報道各社が規定しているガイドラインです。一般的な書籍・新聞・雑誌はこのガイドラインを参考にしていますので、この書き方が、読み手にも最もなじみがあるものです。  ただ、文芸作品では作家のこだわりがあってもかまいません。特に話し言葉を表す「 」は、代わりに「――」を使うなど、個性的な使い方をする人もいますね。  読み手にとってあまりに負担になるような、奇抜すぎる工夫はしないほうが良いですが、記号の上手な使い分けで、その場の空気を上手に表現することもできます。 【例】  母は苺をひとつつまんでかじると、 ――小さい苺だけど、味は立派な一人前ね。  と、おいしそうに味わっていた。  この場合、セリフの最後に「。」は必要です。

 以上は、大手報道各社が規定しているガイドラインです。一般的な書籍・新聞・雑誌はこのガイドラインを参考にしていますので、この書き方が、読み手にも最もなじみがあるものです。

 ただ、文芸作品では作家のこだわりがあってもかまいません。特に話し言葉を表す「 」は、代わりに「――」を使うなど、個性的な使い方をする人もいますね。
 読み手にとってあまりに負担になるような、奇抜すぎる工夫はしないほうが良いですが、記号の上手な使い分けで、その場の空気を上手に表現することもできます。

【例】
 母は苺をひとつつまんでかじると、
――小さい苺だけど、味は立派な一人前ね。
 と、おいしそうに味わっていた。

 この場合、セリフの最後に「。」は必要です。
 

 

ダブルが徹底的にサポートします

ダブルでは、句読点の配置も含め、文字の大きさや行間の空け方など、お客様のお好みに合わせ、対応・提案してまいります。 お客様ご自身で、文書作成ソフトを使用して思いどおりにレイアウトをお決めいただくことができます。お客様の理想のスタイルを1冊の本に忠実に再現してまいりますので、レイアウトや体裁にとことんこだわりたい方は、ぜひお任せください。 また、ベタ打ち原稿や手書き原稿の場合には、文字組みのプロが徹底的に寄り添ってご希望どおりの仕上がりへと導いてまいります。縦組み・横組み、文字の大きさ、行間の空け方など、お客様のイメージどおりに対応できる技術力と多彩な提案力がJIBUN出版の強みです。 【思い通りにレイアウト ― 続きを読む】 https://double.tokyo/features/layout/

ダブルでは、句読点の配置も含め、文字の大きさや行間の空け方など、お客様のお好みに合わせ、対応・提案してまいります。

お客様ご自身で、文書作成ソフトを使用して思いどおりにレイアウトをお決めいただくことができます。お客様の理想のスタイルを1冊の本に忠実に再現してまいりますので、レイアウトや体裁にとことんこだわりたい方は、ぜひお任せください。

また、ベタ打ち原稿や手書き原稿の場合には、文字組みのプロが徹底的に寄り添ってご希望どおりの仕上がりへと導いてまいります。縦組み・横組み、文字の大きさ、行間の空け方など、お客様のイメージどおりに対応できる技術力と多彩な提案力がJIBUN出版の強みです。


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