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自伝・伝記の名著に学ぶ

コラム用(画像巻き込みあり)

自伝・伝記の名著に学ぶ

2023/11/10

自分史を書くときの参考になるのが、偉人たちの伝記や自伝です。
どんなふうに書き始め、どんなできごとにスポットを当て、どんなふうにしめくくるのか。
エピソードの選び方や、本の構成など、伝記や自伝から学ぶことはたくさんあります。

どんな自伝を選んで、どこを見るか

参考にする自伝・伝記の選び方

まずは、自伝・伝記の名著と呼ばれているものを探してみましょう。
たくさん出ていますので、参考になるような自伝・伝記を選ぶのも大変です。

・よく知っている人のものを選ぶ
何をしたのかよく分からない人の自伝・伝記を読んでもあまり参考にはなりません(もちろん教養として読むのは楽しいですが)。好きなアーティストや著名人、尊敬する創業者や経営者など、ご自分の興味のある人のものを選びましょう。
よく知っている人の自伝・伝記なら、「ああ、あのできごとをこんなふうに書くのか」と、書き方が参考になります。

・適度な分量のものを選ぶ
ただ読みたくて読むのとは違い、ご自分の自分史を書くための参考に読むのですから、分量も、ご自分が書きたいと思っている自分史の分量に近いものを選びましょう。
上下巻組など長いものや、短編の私小説など短いものは、読みたくて読む分には楽しいですけれど、自分史執筆の参考にするのは難しいでしょう。
 

名著のどこを見るか

まず参考にしたいのは、本文の最初の1ページです。
その前に、「まえがき」「はじめに」など短文が載ったページがあったり、口絵写真などカラーページがあったりしますが、やはり大事なのは、著者が最初に書いた一文です。
世の中に自伝・伝記は数多くありますが、著者の幼少期や青年期に起こった、将来につながるできごとから始まっているものが多いようです。

そうしたら全体を読み通し、目次を確認します。
どのように章が分かれているでしょうか。幼少期から大学まで、大学卒業後から人生の基盤となった仕事まで、大きな転機、第一線で活躍した時期、世間に大御所と認められるようになってから、と分かれていることが多いですね。
自伝・伝記・自分史は、時系列で書くのが大前提ですが、どこで章を分けるかが、筆者のセンスの見せ所でしょう。
書き始める時はまず、あなたが一番書きたいできごとをピークにして、その前とその後に分けて、その後、少しずつ整えるとよいでしょう。


 

自分史を書く参考になる自伝

おすすめ! 『私の履歴書』

おすすめは、日本経済新聞社から刊行されているの『私の履歴書』シリーズです。
同紙で1956年から連載されている、各界のトップランナーを務めた人たちの自伝を書籍化したもので、手軽な文庫になっているものもあります。取り上げられているのは第一線で活躍中の現役の人よりも、大御所となった人が多いので、自分史を書く参考になります。
連載開始から2023年までに、900人近い人物が取り上げられていますので、単行本化された人たちだけを見ても、必ず好きな人が見つかることでしょう。
また、新聞連載を中心に、インタビューや書き下ろし原稿などを加えて一冊分の分量にしてあることも多く、本文以外の要素を盛り込んで読者を飽きさせない工夫の参考にもなりますね。

伝記・自伝のガイドブックも

おすすめの伝記や自伝を紹介しているガイドブックやウェブサイトも参考になります。
著名人の経歴はインターネットで簡単に調べられますが、やはり紙の本として出版されている自伝・伝記はそういうものとは違います。
たくさんの本に触れてきた文学者や書店員が紹介する自伝や伝記は、きっとどれもおもしろくて参考になると思いますよ。

ウェブサイトは「自伝 おすすめ」で検索すればたくさん出てきますが、紙の本でのおすすめは『自伝の名著101』(佐伯彰一・編、新書館)です。
文学者・翻訳家として東京大学教授・世田谷文学館館長などを務めた佐伯彰一さんが、古今東西の自伝のなかから名著101冊をご紹介。
自分史執筆の参考になりそうな自伝を探してみてください。

 

こちらもご覧ください
【自分史「おもしろい」「そうでもない」の分かれ目は?】
https://double.tokyo/column/detail/20230608131519/
【「自分史」もっとおもしろく!時代の流行を描写しよう】
https://double.tokyo/column/detail/20230908135907/
 

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