若くても自分史
2026/09/01
「自分史」と聞いて思い浮かべるイメージは「人生の総決算」「定年後に人生を振り返る」「自伝」といったことでしょうか。
でも、人生の節目節目に、自分史に取り組む人もいます。最近では、就職活動に向けて、自己分析のために自分史に取り組む大学生も増えていますが、今回は、そうではなくて、節目節目での「自分史」をご紹介します。
人生の節目は若い頃にこそ多い
20代、30代は節目祭り
就職活動対策で自分史を書いた人は、大学卒業・就職後も、そのまま書き続けてみましょう。
むしろ、就職してからが人生の本番です。
「そのうち自分史にまとめよう」と意識しながら、一日の出来事を簡単にワープロソフトやテキストやメモ書きで残したり、大きなできごとがあった時は少し詳しく書き留めたりしてみてください。
20代、30代は、就職した会社で昇進したり、転勤したり、あるいは転職したり、と、キャリアに関する動きひとつひとつが新鮮に感じられる時期です。その新鮮な気持ちを書き残したメモはきっと、みずみずしい文章になるでしょう。
実家を出て一人暮らしを始めたり、結婚したり、転居したりと、プライベートでも何かと変化が多いのもこの時期です。
結婚したら、家を買ったり子どもが生まれたりという大きな節目もやってきます。
文章は上手でなくていい
節目だらけで激動の20代30代の日記やメモを、簡単にパソコンでまとめるだけでも立派な自分史になります。
データにしてパソコンに残しておくだけでなく、本にしてみてもいいですね。
「自分史 第1巻」です。就職活動で一度、自分史を書いた人にとっては、「自分史 第2巻」ですね。
日記やメモすべてを並べるのではなく、「仕事について」「子育てについて」だけをピックアップしてみてもいいですね。
上手な文章や、長い文章である必要はありません。
何十年もたってから、ゆっくり腰を据えてひとつひとつ思い出して書くのも良いですが、そのできごとが起きたその日に書いたみずみずしい文章というのも、とても価値があるものなのです。
そのメモや日記に、写真を添えたり少し文章を手直ししたりして、自分史という本の形にするのもおすすめです。
ページ数が少なくても、「いま、この時に書いた」というのが何よりの価値です。
長期計画で完成するビルドゥングスロマン
40代、50代は人生黄金期
子育てがひと段落して、仕事や趣味が乗りに乗るのが40代、50代です。
若い頃に感じていた焦りや不安の答えが出るのも、この年代ですね。
現在の自分を描きつつ、ちょうど人生のど真ん中にいるという意識で前半を振り返り、後半に思いを馳せてみる。そんな日記やメモを、時間のある時にちょっと書いてみてください。
この年代になると、「家族が読むのでは?」という意識が常につきまとうと思いますが、思い切って、その意識を捨ててしまうのもコツです。
自分だけがたまに読み返すことにして、本音を書いてみましょう。
ただし、ここでいう「本音」とは、ネガティブな感情をむきだしにすることではなく、感謝の気持ちや喜びや嬉しさを隠さないことです。
この年代になると、社会的な地位もあって、つい、喜怒哀楽を隠してしまいがち。
特に「ありがとう」「うれしい」などは、恥ずかしくて言いづらいですね。
それを、「誰にも見せない」という前提で、思い切って素直に書いてみて。
もし、本という形にするのであれば、削除するのはもったいないですから、恥ずかしくない程度に言葉を変えれば大丈夫です。
書き続けると大作に
そして、定年後は第二の青春のはじまりです。これまでとは全然違う日記やメモがたくさん書けるでしょう。
さて、そうやって若いうちから書き続けた日記は、本にしたら何巻になるでしょうか。
自分史は、高齢者が人生の総決算として書くもの――というイメージをくつがえすような、若い頃からの「自分史全集」、いまから挑戦してみませんか。
40代50代の人でも、いまなら20代30代の記憶はまだまだ新鮮だと思います。
「青春篇」「奮闘篇」「人生ど真ん中篇」「第二の青春篇」「総決算篇」と、まるで私小説やヨーロッパのビルドゥングスロマン(成長小説)のように、大作を目指してみるのも楽しそうですね。
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